Case症例

頭痛

頭痛の原因は多種多様です。
長期の頭痛に対しては精密検査が必要です。その一方で精密検査では問題なく頭痛が頻発することも多いのも事実です。そこには頭痛の原因が頭ではなく胴体にあることも多いのが事実です。

繰り返される頭痛とは?

頭痛をきたす病気は様々です。命を落とす病気から、精査では何も異常が見つからない病気まで色々な条件で頭痛が起きます。ただし命を落とす病気の確立はごく僅かです。

頻回に起きる頭痛に対しては、まずは検査をしましょう。命を落とす病気でないことを調べる必要があるからです。殆どの場合は神経学的な所見がないため、大きな病気ではないことが多い様です。ただし、その様な良性の頭痛であることを確かめることが最初にすべきことです。

今では「頭痛外来」などもあり受診される患者さんも多くいるようですが、一般の頭痛薬では対処できない場合の頭痛薬は、副作用も強い薬になって行きます。このため、「頭痛外来に受診したけど薬が飲み切れなかった」と当院に受診される患者さんも多くいます。その時には、頭痛を別の角度から眺める必要がありそうです。

小学生から中学生の頭痛

「頭痛で休みがちなんです」とか「頭痛を訴え早退することが多いんです」などご両親と共に来院されるお子さんも多くいます。お子さんなので大きな病気は殆どないと言って良いと考えるのですが。その身体に共通点があります。その部分を漢方薬を使って治療すると頭痛は消失してしまう様なのです。大人の頭痛と比較すると難しいことは無いようです。

子供の場合には、両脇に熱が貯まっていることが多いものです。臓器とすれば、肝臓・膵臓・脾臓当たりの熱になるはずです。この部分に熱が貯まると「のぼせ」が始まり、頭部がうっ血し始めます。そして頭痛が起きることになります。

成長期には両脇の部分に熱が貯まりやすい環境にあります。「成長」と「老化」ということに関しても理論化し説明を進めて行きたいと考えていますが、身体の成長を支えている部分は骨盤部になります。骨盤部からの成長の力が全身均等にかかればこの様な状況にはなりません。ところが両脇の部分は胸とお腹の境目で「気の流れ」が停滞しやすい場所です。この様なことから両脇の部分の実質臓器が充血することが多いものと推測されます。

大人の頭痛の原因は千差万別です

大人の場合には身体が出来上がっていることから生活習慣に左右されているようです。胃の熱が原因になっている場合、肝臓の熱が原因となっている場合、胃腸が弱くて頭痛する場合、生理が重くて頭痛する場合など一人一人の原因が異なります。この身体の原因と漢方薬を如何に合わせていくか?という問題があります。

大人の場合には多くの原因があり漢方薬を合わせるのが難しい部分があります。一度で合わせることもありますが、数ヶ月から半年にわたって合わせられないこともあります。自分が体調を壊し漢方薬で治療する時にも同じですが漢方薬を合わせていく治療(実際には手探りの治療)をしていきます。必ず漢方薬と身体の原因が合う時が来ます。今までの生活習慣で出来た身体を直ぐに治せ!と言われても難しいのが実情ですので、ここは治療を諦めないことが重要になっていくと思います。

  1. 胃熱が原因の頭痛
  2. 肝臓の熱と腸熱が組み合った頭痛
  3. 女性に場合などに多い下腹部のうっ血を基盤とする頭痛
  4. 胃弱による頭痛

もっと多くの種類の原因の頭痛があると思いますが、今、頭に浮かぶ頭痛の形を図示してみました。風邪による頭痛だと腸の血熱が原因ですので、上の図にはない状況だと思います。

人間は単純さの中に無限性の変化を持っています。このため、治療までたどり着くのに時間がかかることはあると思います。患者さんが諦めなければ自分も諦めません。手探りの治療(漢方薬で治療結果を確かめながらの治療)でも原因を見つけて行きます。自分も諦めませんが患者さんも諦めないで原因が分かるまでは通院して頂きたいと思っています。

Check the case気になる症例をチェック

ページの先頭へ